2011年10月26日

「午後12時30分」は、昼? それとも夜?

街中やネットで時々見かけるのがこれです。

「午後12時30分」

店舗の営業時間や待ち合わせ時間として使うことがあります。

しかし、それは昼の12時でしょうか? それとも真夜中でしょうか?

「午後12時30分」と書く人のほとんどは
それを昼のつもりで書いていると思いますが、
非常に誤解を招きやすい表現です。

というのは、
午前12時といえば、ほぼすべての人が昼の12時と認識します。
同様に、午後12時といえば、
ほぼ間違いなくすべての人が真夜中の12時と認識することと思います。

それではその1分後はどうでしょうか?

午前12時1分、午後12時1分と表記すると、
どちらが昼でどちらが夜だか分からなくなってしまいます。

それぞれ、午前12時、午後12時の1分後と解釈すると
午前12時1分は昼に、午後12時1分は夜になります。

しかし、午前12時1分は午後になっており、
午後12時1分は午前になっていて、おかしなことになってしまいます。

これは1分に限ったことではなく、30分でも45分でも事情は同じです。


ところで、それが11時ならどうでしょうか?

午前11時1分と午後11時1分

これはそれぞれ昼と夜とはっきり分かり、何も問題はありません。

これは12時以外の他の時間でも同じで、

午前1時1分と午後1時1分も、
午前2時1分と午後2時1分も、
午前3時1分と午後3時1分も、
午前4時1分と午後4時1分も、
午前5時1分と午後5時1分も、
午前6時1分と午後6時1分も、
午前7時1分と午後7時1分も、
午前8時1分と午後8時1分も、
午前9時1分と午後9時1分も、
午前10時1分と午後10時1分も、
午前11時1分と午後11時1分も、
前者が昼で、後者が夜だとはっきりしています。


それが、12時だと事情が異なってしまうのはなぜでしょうか?

12時で午前と午後が切り替わるからだと考えることもできますが、
もっと根源的な問題があります。

そう言うと難しいことのように感じるかも知れませんが、
その理由は極めて簡単です。

そもそも12時という表記自体に問題があるのです。

午前12時、午後12時といえば
ほぼ間違いなく前者が昼、後者が夜と認識すると思います。

しかし、午前12時の場合、
厳密には午前12時になった瞬間に
午前ではなく既に午後になっているのです。

だから、午前ではない午前12時は、
午後0時と表記すべきです。

同様に、午後12時についても同じで、
午後12時ではなく午前0時と表記すべきです。

これがそもそもの混乱の元になっているのです。

これは、時間や寸法はもちろん、
一般的な数字は1から始まるのではなく、0から始まることに由来します。


このような混乱を避けるにはどうしたら良いでしょうか?

24時間表示にすればそのような混乱は全くありませんが、
慣れていない人にとっては厳しいかと思います。

したがって、12時間表示で午前と午後という表記をする際に、
12時は使うべきではなく、0時とすべきです。

つまり、12時という表記は
24時間表示だけで使うべきものと考えるのが妥当かと思います。

そうすると、時計の「12」という表示は
「0」に変えるべきということになりますね。



Posted by offsite沼津 at 07:53│Comments(0)
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