2011年10月24日

セシウムばかり気にし、放射線の危険を増大させる素人の浅はかさ

日曜夜のニュース番組で、
主婦が茨城産と東京産のどちらのホウレンソウを買うか
という内容で放射線対策の現状を取りあげていました。

その主婦は、携帯で放射線の検査結果を調べて、
過去3週間で、東京産は放射線検査を実施していなかったのに対して、
茨城産は放射線が検出されなかったという検査結果だったため、
安い茨城産のホウレンソウを買ったということです。

これに関しては、そのように調べることも、そう判断することも正しいと思います。

しかし、非常に気になる発言をしていました。

カリウムはセシウムを排出するから
カリウムを多く含む食品を摂取するというものです。

しかし、これは大間違いです。

原発由来の放射線はセシウムが危険ですが、
自然の放射線源の大部分を占めるカリウムも非常に危険なのです。

それがこの記事です。

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一方、食品の摂取による放射線も普通の人は全く気にする必要などありませんが、
原発による放射線を気にする人は、無視でないレベルです。
コバルト60と同様の危険性のあるカリウム40は、
カリウム中に0.012%程度も含まれており、
これが食品の摂取による被曝のかなりの部分を占めるので、
原発による放射線を気にする人は、気をつけた方が良いと思います。

ちなみに、食品の摂取による内部被ばくは
1年間に0.35ミリシーベルト程度になるということで、
これだけで年間被曝許容量の目安である
1ミリシーベルトの1/3以上に達してしまいます。
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少し前に書いた内容ですが、
先ほどの番組に出演していた主婦は、カリウムを多く摂取すると言っていました。
しかしそれによって、年間0.35ミリシーベルト程度だった食品による被曝量が、
0.5とか1ミリシーベルトになってしまうのです。

これが一部の情報しか頭に入らない「素人の浅はかさ」なのです。




Posted by offsite沼津 at 07:37│Comments(0)
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セシウムばかり気にし、放射線の危険を増大させる素人の浅はかさ
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